ἐκκλησία in the hill
A Place to Connect Religion and Life
日本はキリスト教徒の少ないため、教会は入りにくいと思われがちで、教会建築は地域社会の周囲と無関係な異質な箱として機能してきました。また、感謝祭など、社会的地位の低さから信者同士のコミュニケーションの機会も少なくなっています。教会はもともとエクレシアの場であり、集会の場であり、教えの場ではありませんでした。そこで、近代日本における「教会」の語源であるエクレシアを再解釈し、キリシタンのみならず誰でも気軽に訪れることのできる、逃避の場と集いの場となる教会のプロトタイプを開発しました。長崎では、聖歌隊のステージと客席を軸に、キリスト教に深く根ざした音楽で地域を一つにつなぐエクレシアを企画しました。長崎が候補地として選ばれたのは、日本で最もキリスト教に触れる街だからです。しかし、長崎に現存する教会の多くは観光名所となり、地域の集いの場としての役割は薄れてきています。この提案は、地域コミュニティの新たな集いの場であるだけでなく、長崎に多くあるカトリックの幼稚園や学校の生徒を中心とする合唱団の舞台となり、丘陵地の街に舞台を訪れる際には、子どもから親、祖父母まで、長崎の人々がキリスト教音楽を通じて出会うことができるものです。跡地は、かつて新幹線として使われていたコンクリート跡地。具体的な場所は、過去の抑圧によって消滅した教会群をつなぐ十字架の先の丘の上にあり、三方を山に囲まれているため、音が響きやすい場所。教会跡を眺めながら歌う聖歌隊や、街中に響き渡る聖歌隊は、合唱団と地域住民、そして長崎市全体をつなぎます。